平野雅章(2007)『IT投資で伸びる会社、沈む会社』日本経済出版社

本書は、著者と共同研究者による日本企業のIT投資と企業業績についての客観的データによる実証研究を基に書かれています。学術論文・学会発表のレベルのデータ分析の結果を、ビジネス人の方々に分かり易く説明することを目指しました。
主なポイントは、
(1)IT投資と企業業績との間には緩い相関関係が見られるが、バラツキ(分散)が大きすぎて、IT投資以外の要因で企業業績を説明する必要がある。
(2)組織能力が高い場合には、IT投資と企業業績との相関が高く、IT投資のリターンを期待できる。
(3)組織能力が低い場合には、IT投資と企業業績との相関は見られず、回帰線を引くと右下がりになる(IT投資をすればするほど業績が落ちる)場合が多い。
(4)組織能力は「組織IQ」という尺度で測る。
(5)「組織IQ」の向上法
などです。
企業におけるERPなどのIT投資が必ずしも効果を上げていないと感じられている方々は、是非手にとって読んでみてください。IT投資のリターンが上がらない理由が分かり、リターンを向上させるための重要なヒントを得られます。
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