2015/03/29

組織の終わり方(の覚悟)

米国の銀行規制当局(Federal Deposit Insurance Corporation)は、影響力の大きな銀行に対して、一定の条件を満たさなくなったときにどのように銀行を清算するのか、そのやり方を示すように求めている。

http://www.economist.com/news/finance-and-economics/21647312-regulators-desire-make-banks-easy-kill-determining-how-they

つまり「組織の終わり方を自分で考えなさい」ということである。巨大銀行の場合には、これはシステミックリスクを避けるあるいは軽減する観点から重要なのであるが、その他の組織にとってみても、これは素晴らしいことではないかと思う。

特に日本の組織は、永遠に続くこと自体があたかも良いことであるかのごとくに思い込まされている節がある。Barnard を引用するまでもなく、そもそも組織とは目的があって作られるべきものであるので、その目的を達成したならば解散して、それまで使用していた資産やお金や人材などを他の目的のために解放ことするが、社会全体から見れば望ましい姿である。であるから、組織の目的は、それが達成されたのかどうかが明確にわかるような形に定義すべきであり、「世の中を良くする」というような、達成できたかどうか分からないようなぼんやりした定義はよろしくない。世の中には、ただ存在することだけが自己目的化して、社会的に積極的な意義を果たしていないと思われるゾンビ組織があまりにも多すぎる。目的を達成したらば、直ちに組織は解散または清算すべきである。たとえ同窓会のように継続して存続することが前提の組織であっても、例えば「会員の満足度」などを定量的に測定して、目的が十分に達成されていない時には、解散して出直すなり、役員を入れ換えるなりすべきであろう。

組織を作るときには、「何が達成されたならば解散するのか」、そして「その時にどのように清算するか」、サンセット条項のようなことを定款に含めることが望ましいといえよう。財団や社団の場合には、解散時の財産の処分の仕方を定款で定めるようになっているが、これでは「どういう時に解散するのか」は決められていない。 企業は、その目的を明確に定義し、目的達成時には解散するよう定款に定め、その時の清算法も規定しておくことが社会の効率化のためには望ましいと言えよう。

No comments:

Post a Comment