2012/09/17

Roger Fisher / ロジャー フィッシャー

Roger Fisher of his Harvard Negotiation Project fame (Getting to Yes) died 25th August, aged 90.  His disciplined approach has proved its effectiveness through countless number of difficult international disputes, including Reagan vs Gorbachev negotiation, the Camp David Negotiation, etc.

As Japan is presently filled with difficult and contentious disputes within (e.g., nuclear generation, consumption tax) as well as with outside (e.g., Korea, China, Russia), Mr Fisher's intervention would have been greatly appreciated to find valid negotiated solutions.  At least, someone could try his approach.

ハーヴァード交渉プロジェクトのロジャーフィッシャー氏(『ハーバード流交渉術』)が、8月25日に90歳で亡くなった。彼のアプロウチは、リーガン大統領とゴルバチェフ大統領の交渉や、エジプトとイスラエルを巡るキャンプデイヴィド交渉等の、数多くの困難な国際紛争で威力を発揮した。

日本は今、国内(原発、消費税など)、国外(韓国、中国、ロシアなど)共に見通しのつかない問題山積である。フィッシャー氏が生きていて介入してくれたら、有効な解決策を捜すのに大いに助かったことであろう。誰か、フィッシャー流を適用してみないものか。



2012/09/10

The Science of Conducting / 指揮の科学

According to a clever empirical study on the relationship between the conductor and the musicians, an assertive conductor adds value to the quality of the music only when his authority is accepted by the uppity musicians.  When he fails to command the musicians' respect, the performance is worse than that by  meeker conductor who let the musicians play by themselves.  Sounds familiar?

The result seems to have significant implications on management and leadership.  It would be certainly nice if the experiment is replicated with a larger sample (more excerpts).

指揮者と楽団員との関係に関する実証研究によると、支配的な指揮者は、自尊心の高い楽団員にその権威が受け入れられているときにのみ、演奏の質を高めることが出来る。しかし、楽団員の尊敬を得ることが出来なければ、その演奏は、消極的な指揮者が楽団員が自発的に演奏させたものに劣る。如何にもありそうな話だ。

結果は、マネジメントとリーダーシップに大きな含意がある。もっと大きなサンプル(試行数)で再試をやって欲しい。

http://www.economist.com/node/21562182

2012/09/04

社会事業の起業

私の勤務する早稲田大学ビジネススクールでも、「起業したい」と言ってくるMBAプログラムへの応募者が少なくないが、どのような事業にするのかと聞くと、残念ながら(少なくとも私には)夢も社会的意義も全く感じられないような計画が大半である。

先週の「The Economist」誌の Technology Quarterly には、素晴らしい話が幾つか出ている。

一つは、開発途上国の衛生状態を改善するためのトイレの開発。Bill and Melinda Gates Foundation が主催した「Reinventing the Toilet Challenge」が課した条件は、
(1)維持費が一人1日当たり5セント以下
(2)汚物を処理するのに、上水も下水道も不要
(3)エネルギーを発生し、塩分・水分・その他養分を回収する
というようなもの。想像力を掻き立てる挑戦ではないか!
http://www.economist.com/node/21560990

もう一つ興味を惹いた事例を紹介すると、開発途上国で一般的な灯油ランプ(不健康なガスを出し、事故も多い)を不要にするための、太陽エネルギー利用の照明機器。安価で丈夫かつエネルギー効率の良い機器の開発と、これを普及するためのビジネスモデルを一体として考える。アフリカでは携帯電話を利用した送金サーヴィス(M-PESA が最も有名)が発達しているが、同様に太陽エネルギーを活用して広く電気を供給できれるようになり、さらにランプだけでなく炊事も出来るようになれば、灯油の費用と事故の減少により、そのメリットは莫大である。
http://www.economist.com/node/21560983

こういう話は、単に「儲かりそうかどうか」というビジネスプランと全く異なり、大いにワクワクさせられる。こんな計画をもっている応募者がいたら、是非私のゼミに来て貰って、一緒にトコトン考えたくなる。起業を目指す人は、「社会にとってどのような価値があるのか」を、もっともっともっと考えて欲しい。